和田竜「忍びの国」(新潮文庫)読了

「小太郎の左腕」に続く和田竜作品ですが、発表はこっちが先のようです。

時代小説はやはり『今ではない、どこか』が舞台ですから、その中で語られる常識や感性、美学なんてものは現代に生きる私達には到底わからない。知識として、理解は出来ても自分とは同一視できない。

そんな中で、それでも 面白い と感じ、引き込まれるのはそこに描かれる登場人物達の抗い難い魅力の為せる技でしょうか。
一度引き込まれるとほんと、どうしようもない。

そんな別世界の物語ですが、忍びの無門とその妻お国の掛け合いは笑えます。こんなところは現代にも通じるところがありますよね。
「百文あるんですけど」には笑いました。このキャラ大好きです。

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